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「TOUR de TOHOKU 2014」レポート2014.11.17

9月14日(日)に開催された「ツール・ド・東北 2014」。
初開催の昨年に引き続き本年も私たちジャイアントはテクニカルサプライヤーとして大会サポートを行いました。

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昨年の第1回大会は11月3日、東北としてはそろそろ寒さが気になり始める時期に開催されましたが、
幸運にも好天に恵まれ、前日も大会当日もそれほど厳しい寒さを感じることはありませんでした。
しかしながら、「まずは10年間続ける」という大会主旨に照らせばややリスクのある時期ですので、
第2回目となる今年から、東北サイクリングのベストシーズンが始まる9月中旬に日程変更されました。
大会メイン会場となる石巻専修大学(宮城県石巻市)が夏休み中というのも条件に適ったようです。

ちなみに今年の11/1〜3は全国的に荒れ模様で、石巻の最低気温は7.7度。最高18.0度まで上がるも、
大型低気圧の影響で風雨が強く、11/3(祝)は瞬間最大風速20m超の強風が吹き荒れていましたので、
もし今年も同じ週末だったら、いきなり大会中止の憂き目に遭っていたかもしれません…
大会事務局は本当に良い判断をされたと改めて感じました。

今年は、昨年大会の「160km」「100km」「60km」の3コース合計1300人という規模から大幅に拡大され、
「気仙沼フォンド220km」「南三陸フォンド170km」「北上フォンド100km」「女川・雄勝フォンド60km」
の4コースで定員3000名となりましたが、それでも多くの方が抽選にもれて参加できなかったようでした。

しかし、7,560円〜16,200円という参加費や首都圏からの距離を考えれば、素晴らしい人気だと思います。
参加料54,000円の「ツール・ド・東北 チャリティーライダー」にも多数のエントリーがあったそうですし、
復興支援チャリティーという主旨が多くのサイクリストに支持されているのは本当に嬉しい限りです。

また今回は気仙沼までコースが延伸したことで、復興支援チャリティーとしての意義が一段と高まった上、
ロングライドイベントとしても一気に国内最高レベルに達しました。初開催からの2回目でここまで改善し、
発展したサイクリングイベントは他にないと思いますので、主催者の本気度には頭が下がります。

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(C)河北新報社 (C)Yahoo Japan Corporation.

 

・9月13日(土):大会前日受付日

土曜日は周囲に雲は多いものの、暑からず寒からず、まずまずの天気になりました。

今年は大会規模の倍増に応じるため、メカニックサポートを担うオフィシャルテクニカルサプライヤーとして
シマノにも参画いただけたので、前日はIRC(井上ゴム工業)、シマノ、ジャイアントがメカニックサービス、
ダイシャリン(青葉自転車販売)がグッズ販売と、4社体制で参加者のサポートをさせていただきました。
この週末も3連休だったため、昨年同様、事故や渋滞で参加者の到着が遅れ、15時頃から受付終了の18時まで
に作業が集中しましたが、それでも作業待ち時間は昨年大会の半分以下程度でしたので良かったと思います。

ただ、看板などの誘導不足のせいか4社体制が参加者に視覚的に伝わらず、テントに「TECHNICAL SUPPORT」
と明記しているシマノに参加者が集中して長時間お待たせしてしまったことは反省し、来年改善します。

 

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メカニックサービスは4社体制。左からIRC-
ダイシャリン-ジャイアント-シマノ。

 

また、これは別のイベントでも同様なのですが、事前にまったくメンテナンスをされていないバイクが一部に
見受けられます。原則的にイベント会場のメカニックサービスは、移動や試走などで発生してしまった不具合
に対応するものであり、日常的な整備不良を甘受するものではないのです。もちろん皆さん悪気は無いですし、
多忙等の理由もあると思いますが、自らの命を乗せて走るものであり、整備不良の1台に作業時間が掛かれば
安全点検だけ(これが本来です)でメカニックに立ち寄った他の参加者の時間を削ることにもなりますので、
ぜひ今後はイベント前の点検整備をお願いします。特に、ツール・ド・東北は復興支援チャリティーであり、
整備不良によるトラブルで地元の運営ボランティアさんを煩わすのは主旨に沿わないと思いますので。

 

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完全リニューアルした2015モデル「DEFY」。
発表直後の車体を国内で最初に一般公開。

 

さて、今年は大会メイン会場全体のレイアウトも大きく変更され、飲食等の出展ブース、スタート・ゴール、
大会受付、メカニックサービスとの一体感が改善されましたので、我々も作業が混む前には飲食ブースなどを
回って楽しみました。特に地元の食は見逃せませんので、スタッフ全員で多いに楽しみました。

 

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手入れの行き届いた芝生広場を出展ブースが
丸く取り囲む一体感のある会場レイアウト。

 

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B級ご当地グルメの「石巻焼きそば」。二度蒸し
の茶色い焼きそば麺と後がけソースが特徴。
石巻茶色い焼きそばアカデミー公式サイト

 

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「気仙沼ホルモン」は味噌ニンニクダレの豚ホル
モンを千切りキャベツと供するソウルフード。
気仙沼ホルモン同好会の公式サイト

 

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夕方には、昨年も参加の佐藤真海さんと中西哲生さんが翌日のバイク合わせでブースにいらっしゃいました。
お二人とも「ツール・ド・東北 フレンズ/東北応援大使」として女川・雄勝フォンド60kmを走られる上に、
佐藤さんの故郷である気仙沼のエイド訪問やメイン会場のステージイベントなど、当日は超過密スケジュール。
せめてライディング中の疲労を軽減できるようにと、それぞれに最新型の「DEFY ADVANCED PRO 1」
その女性版「AVAIL ADVANCED 2」をご用意させていただきました。さすがアスリート。良くお似合いですね。

 

・9月14日(日):大会当日

昨年より1ヶ月半早まって日が長くなったこと、新設された「気仙沼フォンド220km」の走行時間の必要性から、
今年は昨年より1時間早い5:30が走行スタート。4社とも4:00にブースをスタンバイ完了して備えました。
4時台はそれほど希望者が増えずジャイアントブースでメカニック対応したのは2台でした。前述の理由に加え、
日の出前の暗い時間帯は明るい作業灯が点いていたシマノテントを、参加者の多くが目指したからです。
日の出は5:17でしたが、濃霧のため陽が回らず、5:30頃までは薄暗い状況でした。5時台は9台にメカニック対応
しましたが、リアディレーラートラブルによる交換作業などの重整備もあった上、各フォンドの最後尾ごとに
1台ずつメカニックサポートカーを随行させる流れになっていたため、「南三陸フォンド」に着いていく2台目の
サポートカーが出た6:15以降からはメモを取る余裕も無く、いつ、何台対応したかの記録は残せませんでしたが、
「北上フォンド100km」のスタート後もそのフォンドの参加者のバイクに対応していましたので、かなり押され気味
だったことだけは間違いありません。来年はぜひもう少し余裕をもってブースにお越しください〜

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AM5:25 シマノブースもスタッフがフル稼働。この
時間帯は奧のジャイアント共に参加者が並ぶ。

 

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AM5:29 気仙沼スタート1分前。同フォンド参加の
バイクに対応する弊社社員も同フォンド参加。

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AM5:45 メカ対応を切り上げ「気仙沼220km」の
スタートに15分遅れで向かう弊社社長と社員。

 

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AM8:14 筆者は最終走者スタートまでメカ対応後、
60kmの最後尾からサポートカーで追走。

 

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AM9:30 重篤なメカトラに対応して再スタートした
参加者だが残念ながら結局リタイヤとなった。

 

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AM5:22 出走前にタイヤのエアを入れる
「南三陸フォンド170km」への参加者。

 

昨年大会では、ボランティアスタッフがAS(エイドステーション)でフードを提供されないことがありましたが、
今年の準備段階早期から働きかけた結果、改善を超えて「ツール・ド・東北に関わったすべての方が参加者である」
という概念に昇華し、より一体感のある運営に行き着きました。これは特筆すべき成功だと感じます。なぜなら、
永く継続していくには、経験のあるライダーや車両スタッフ等のボランティアによるサポートが不可欠だからです。

スポーツであり、旅でもある。そんなサイクリングだからこそ実現できる、ほど良い距離感。
世界中どこでも、いつでも、誰にでも、「ノーサイド」と思えるところが自転車の最大の長所。
「応援してたら、応援されてた。」という今大会のキャッチコピーも、
サイクリングならではのふれあいのかたちをとても良く表現していると感じます。

 

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AM9:52 女川ASでサンマのつみれ汁。昨年は大混雑
で断念したので1年越しの悲願達成。美味い!

 

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PM13:27 後半でのトラブル対応中。北上川右岸を
ゴールに向かう「南三陸170km」とすれ違う。

 

来年も、さらに楽しく、さらに長く、さらに安全に、ぜひともバージョンアップして欲しいと思います。
それによって、さらに多くのサイクリストが参加され、共にサイクリングの素晴らしさを味わい、
美しい景色と美味しい食を楽しみ、地元の皆様とふれ合い、まだ癒えぬ震災の爪痕を記憶に刻むことで、
復興チャリティーの火を永く灯し続けていただければと願っています。

私たちジャイアントジャパンも、今後毎年、この地で皆様とご一緒することをお約束いたします。

 

また来年。必ずお目にかかりましょう。

 

「ツール・ド・東北 2014」公式サイト
「ツール・ド・東北 2014」公式写真公開サイト(ダウンロード可能)
※参考:大会当日2014年9月14日(日)の石巻の気象記録(気象庁ホームページ)

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