IN SEARCH OF THE SUMMIT: PART II
コロンビア最長の上り「エル・クルセロ」への挑戦
コロンビアのダウンヒルレーサーであるマルセロ・グティエレス（Marcelo Gutierrez）は、過去10年間、世界中を旅してダウンヒルレースに打ち込んできました。ジャイアントのアンバサダーに就任したマルセロは、コロンビアで最長距離のロードヒルクライムに挑戦するという、今までとは真逆のチャレンジに挑戦しました。
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コロンビア最長の上り「エル・クルセロ」への挑戦
コロンビアのダウンヒルレーサーであるマルセロ・グティエレス（Marcelo Gutierrez）は、過去10年間、世界中を旅してダウンヒルレースに打ち込んできました。ジャイアントのアンバサダーに就任したマルセロは、コロンビアで最長距離のロードヒルクライムに挑戦するという、今までとは真逆のチャレンジに挑戦しました。
今年の初め、マルセロは、ヒルクライムスポットが多いコロンビアの中で、最も有名な場所であるアルト・デ・レトラスを制覇しました。その挑戦については、こちらをご覧ください。
この2回目の挑戦にマルセロが選んだのは、あまり知られていないものの、あらゆる点で巨大な山「エル・クルセロ（El Crucero）」です。コースは、カサナレ県からスタートして麓から頂上まで90km以上の距離を登り、標高差は約4000メートルにも及びます。
「間違いなくコロンビアで最長だよ。」と、マルセロは言います。「アルト・デ・レトラスと比べると、まるで正反対だね。アルト・デ・レトラスは、最初からかなりの急勾配で、最後の20kmくらいは苦痛さ。特に長い登りの途中では、地獄のような急勾配だ。こっちも序盤は少し急だけど、最後の20kmはクルーズできる。美しいコースだよ。いいペースで走れるし、景色も最高だ。だから全体的に見ると、エル・クルセロはそれほど難しくないし、楽しい登りさ。」
「今回のヒルクライムで、マルセロは新しいバイクで自分の限界を試しました。昨年までは、エンデュランスライドに特化したDefy Advanced Proを使用していましたが、エル・クルセロでは、本格的なロードレースマシンのTCR Advanced SL Discに乗り換えました。
「このバイクは素晴らしいね。」と、マルセロは言います。「超快適だし、もちろん、よりアグレッシブな感じがするよ。」
マルセロがロードバイクに乗る時間を増やし、ワールドカップクラスのダウンヒル競技のために特別なトレーニングをしなくなってから1年以上が経過しました。マルセロはこのライフスタイルの変化を歓迎し、新たなチャレンジを楽しんでいると言います。スケジュールや優先順位の変更に伴い、身体的な変化も見られました。
「家族や友人からは『痩せたね』とよく言われるよ。おそらく、乗る回数が増えたことで、脚に筋肉がついたからだね。あと、上半身が少し細くなったかもしれない。まだまだ理想の体型には程遠いので、もう少し体重を減らすにはどうしたらいいのか知りたいよ。」
「身体的な変化よりも大きいと思うのは、今回のクライミング・チャレンジのように長時間ペダルを漕いでいると、マウンテンバイクに戻ったときに、最初は少しぎこちない感じがすることさ。でも、トレイルで1-2日過ごせば問題なくなるよ。あとは、ダウンヒルレースをやめてから、スプリントをあまりしなくなったから、タイムを測ったら少し遅くなっているかもね。」
コロンビアで標高1万フィートを超える高地に登るとき、天候は予測できません。エル・クルセロを登りはじめたマルセロは、雨、濡れた道、そして寒さに直面しました。それでも、彼は頑張りました。いつものように、5時間以内にゴールすることを目標にしていましたが、余裕を持ってその目標を達成し、4時間44分44秒でゴールしました。
その結果、Stravaのリーダーボードでトップ10に入ったマルセロは喜びました。しかしそれ以上に、自分の挑戦を共有し、ほとんどの人が知らない母国のエル・クルセロという場所に、スポットライトを当てることができたのが嬉しいと語りました。
「アルト・デ・レトラスに比べると知名度は低いよ」と、マルセロは言います。「例えば、アルト・デ・レトラスでは100位以内に入ったけど、僕の前にはたくさんの強者がいた。コロンビアのメジャーな上りでは、リゴベルト・ウラン（Rigoberto Urán）やナイロ・キンタナ（Nairo Quintana）みたいなプロ選手の名前を見つけることができるけど、クルセロにはそんなプロ選手は走ってないよ。それでも、世界で最も長い登りのひとつであるここで、元ダウンヒラ―の僕は6位だったんだ。」
挑戦すること。マルセロにとっては、それがすべてなのです。「誰かに何かを証明する必要はない。」と彼は言います。「ただ楽しむだけでいい。自分自身への挑戦だ。困難に挑んで、自分を探すための時間。そして、もっと困難な次のチャレンジを探す。それこそが、人生や自転車の美しさというものさ。仲間たちと、このような場所で素晴らしい時間を過ごすことができるはずだ。」
マルセロの次なる挑戦は？乞うご期待...。
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