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株式会社ジャイアント社長 中村 晃

代表取締役社長中村 晃

2012年から社長に就任した中村晃。
辣腕プロダクトマネージャーとして
グループ内で評価の高かった彼が、
ジャイアントジャパンでこれまでに達成したことと、
今後の事業戦略を語る。

グローバル企業であることを踏まえつつ日本の戦略は自分たちで決めていく。それが私たちジャイアントグループです。

学生時代、アジアを貧乏旅行して過ごした私は、なにかアジアに関わる仕事をしたいと考えていました。知人から「台湾の企業で、世界一の自転車メーカー」で仕事があるとジャイアントを紹介され、なんだか面白そうだと思って入社したのです。最初はカタログ発送などの雑務から始まり、企画を考えたり、修理を覚えたりして、スポーツバイクのことを学びました。

ジャイアントはグローバルな企業でありながら、地域に密着した製品を開発することにも熱心に取り組んでいます。既存の概念に囚われることなく、欲しいモノがなければ作り出せばいい。そういう自由な発想の企業です。

私はいろいろな業務を担当し、開発部門にいちばん長く携わりました。
2000年に『街中最速』といううたい文句でOCRゼロというモデルをジャイアントジャパンが発案し、発売しました。最初は「こんな邪道な製品は売れない」と社内で言われましたが、親しみやすくスポーティーなバイクは、結果として大ヒットしてフラットバーロードというジャンルを確立。現在は国内だけでなく、世界中で販売されています。

日本は自転車先進国の欧米と比べて、スポーツサイクルの文化が発展しているとは言えません。これは逆に言うと、もっとスポーツバイクを浸透させる余地があるということです。

私たちには「走る楽しさをもっと身近に」というビジョンがあります。もっとたくさんの人にスポーツサイクルに触れてもらい、さらに楽しい毎日を過ごしてもらいたいと思っています。そのためには新しいサイクリストを取り込むための策が必要です。その1つがジャイアントストアで、いい場所も運営のノウハウも提供し、利益が出るようになったら譲渡してもいい。各ストアのライドイベントや、各種のイベントサポートも、市場を拡大するために行なっています。

グループとして世界的な方針の提示はありますが、細部の戦略は日本であれば私たちが決めます。常に人が成長できる会社でありたい。それが私の方針であり、「現地の商習慣に合わせ、最適な方法を目指す」のが私たちジャイアントグループです。

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