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GIANT JAPAN ジャイアントジャパン

GIANT JAPAN Manager's Eye GIANTグループの日本法人株式会社ジャイアントを率いる各リーダーが仕事観について語ります。

商品部部長 臼井 亮太

商品部部長 臼井 亮太

商品部部長 臼井 亮太

お客様の笑顔を想像し、モノ作りをする喜び

「ヨーロッパやアメリカに比べると、日本のスポーツバイク文化は成熟していません。これまでママチャリしか乗ってこなかった人に、スポーツバイクの魅力を知ってもらえるような製品を提供する必要性を、常に感じながら仕事をしています」

現在、商品部の部長として企画と営業を統括する臼井亮太は、2002年より2012年の春まではプロダクトマネージャーとして、日本市場に向けた製品の開発・スペック決定を担当していた。ジャイアント入社前には自らショップを経営していたこともあり、豊富な知識と経験の持ち主でもある。

例えば2012年モデルでいえば、ジャイアントジャパンが扱う135車種のうち約半数は、臼井たちが考案するローカルモデル。これは作りたいモノがあれば積極的に挑戦させるジャイアントジャパンの社風が生んだ数字であり、グローバルグループ内における20年の実績と発言力に支えられているのだ。

プロダクトマネージャーは、日本仕様を考えるだけでなく、グローバルモデル選定の会議にも出席する。会議には台湾、オランダ、イギリス、ドイツ、アメリカ、オーストラリアなど各国からマネージャーが集まる。「近年、ジャイアントグループでは、グローバルの製品に、各国の求める意見を集約させる方針を採っています。次期のハイエンド製品をどの方向で開発するのか。また新たにどんな車種を導入するのかなど、大枠を決めていきます。そして開発中のモデルの進捗状況が報告され、最終スペックの選定まで1年に5回ほど集まります。それぞれに各国を代表して参加しているので妥協はできません。ただ、自転車に対する想いは一緒なので、時間をかけて意見をすり合わせていきます」

ハイエンド製品はミーティングを重ね、各国の意見を採り入れて決めていく。一方のローカルモデルは、エスケープのようにコンセプトからフレーム、パーツの仕様まで、すべてを日本独自に企画するものも多い。新規に開発するときは、テストライドを繰り返し、各部の寸法や角度をチェック。微調整と再試作を2.3回して、細部を煮つめる。この工程は、台湾・中国にある自社工場の担当者と協同で進めていく。「妥協せずに狙い通りのモノを作るには、工場と密なコミュニケーションを取ることが大事です。製品コンセプトを共有し、想いを分かち合って製品化する。この関係づくりがプロダクトマネージャーにとって、またジャイアントジャパンにとって、とても重要だと思っています」

開発者にとっては、日々顧客と接する販売店の意見も貴重だ。販売店の要望を製品に反映させることも多いが、ときには彼らの想定を越えた製品を提案する必要も生じる。「エスケープは、ママチャリから違和感なく乗り換えられるように、従来のクロスバイクよりもトップチューブ長を短く、前傾姿勢を浅くして乗るように設計しました。スポーツバイクに乗り慣れている人が対象ではなく、一般車に近い感覚で乗れて、ペダルを漕ぐとヒュンと進む。日本の場合、そういうところから始めていくべきだと思ったのです」

プロダクトマネージャーという役職は、ジャイアントジャパン内においてはマーケティング部門としての側面もある。ターゲットユーザーや販売戦略を考え、カタログ製作やプロモーションにもタッチする。当然仕事量は多くなるが、トータルに管理することで、より深く製品の魅力を伝えることができるという。「考えた物がかたちになり販売される。それが販売店さまからも『このモデル、やっぱり良いね』と言っていただけたり、お客様にも認めていただけると、大きな達成感がありますね」

ローカルモデルを考えるときに、いつも心に留めていることがある。「どんなひとのために、どういう自転車を作っているのか。そして、どう乗っていただきたいのか、考え抜くことです。僕はこの世界が好きですから、一人でも多くの人が楽しくスポーツバイクに触れられるようになって欲しいし、お客様を想像してつくるのは、やっぱりとても楽しいですよ」